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積極的な不妊治療を辞めた後の心の整理。
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先日、義両親と話す機会があった。

義両親は、元々、さらにその母親、つまりは私たち世代から見たら祖母が存命のうちに
その祖母から援助してもらって、お墓をすでに買って持っている。
元々先祖代々の菩提寺は近所にあるのだが、その両親たちが持っている墓は
電車で30分くらいといったところか…。
まだ墓石は立ててないが、土地だけ持っている、という状態なのだった。

その墓について。

「元々墓は持ってたけど、お寺へ帰してしまおうかという話もしてるんだ」

と義父が言った。さらに

「樹木葬なんかもいいか、という話もしてて。散骨とかでも」

と言う。
余談だが、お寺から墓を買うときはお金を当然支払うが、
墓を返しても別段、返金という制度はないらしい。
お布施…ととらえるとすれば、そりゃそうなのかもしれないけど、
ふーん…坊主丸儲けだな…と品なく思った次第。

それはさておき。

義両親たちがお墓を返そうと思ったのには、私たち夫婦のことを思っての事。

「君たちに子供がいれば、後に遺そうと思うのだけれども
 今の所、そういう状態ではないし、やはり墓守というのは大変だからね。
 お金もかかるし、なるべく負担にならないようにしておきたいから」

というのである。
義両親たちは私に一度として「孫の顔が見たい」とストレートに言ったことはないが
「子供がいれば…」という仮定の話は、ときたま、出る。
だから、やっぱり心の底では「孫がいたらいいなぁ」位には思ってるんだろうな、と思う。
お墓の話にしても、当初の予定では、
祖母から援助してもらって買ったお墓に二人で入って、
それを私たち夫婦に任せて、さらにはその次の代にも…と考えていたのだろうけど、
予定は未定、なんだか、すいません…という気分。

あくまで、気分。

私は何も悪いことをしていないのだし、罪悪感を背負うことは全くないのだけれど。
それでもやっぱり、ちょっとは卑屈になってしまって
「孫を抱かせてあげられなくて、すんません」と思ったりはする。
義両親には不妊治療をしていたことは話していない。
当然、体外受精まで進んだ結果だめでした、諦めました、なんてこと知らない。
だから、いまだに「子供がいれば…」という仮の話は出てきてしまう訳だが、
それも含めて、「黙ってて、すんません」みたいにも思ったりする。
年齢的にまだ可能性のある年齢だから仮の話も出ちゃうんだろうから、
さすがにもっと年齢を重ねた暁にはその仮の話も出なくなるんだろう。

子供のいない人生は、自分たちだけではなく
その親たちの人生にまで少なからず影響を与えてしまうのだなぁ…としみじみ。
私自身が墓を必要とする時が来たら、墓守なんていないのだし、
ましてや樹木葬ですら参ってくれる人がいるかどうか怪しいし、
散骨…という道が無難かもしれない…ということまで考えさせられた出来事であった。

しかし、誰が撒くんだろう、私の骨…。

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羨ましがって諦めて、また憧れて。 HOME 子供を育むはずの臓器がとても重たく感じる。
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